2016/02/27 【サイクリング】 伊豆大島 サイクリング -都心から日帰り離島自転車旅-
- 初めに
1月に行こうと思っていたが悪天候のためお流れとなっていた、伊豆大島サイクリングだが、幸い2月末の土日に同行者同士の都合がつきそうなため、実行に移すことができた。 - 計画
移動手段
週末を利用して伊豆大島へ渡るには以下の手段が考えられる(2016年2月28日時点)
- 東京・竹芝桟橋から高速ジェット船 1~3参考URL
- 行き 土曜8:10出発で大島10:15着
- 帰り 最終便15:30大島発東京17:35着
- 運賃 片道 5400円 +輪行自転車代1000円
- 東京・竹芝桟橋および横浜港(金曜・土曜のみ)発のフェリー
- 行き 金曜22:00東京発(23:30横浜発)土曜朝6:00大島着
- 帰り 土曜14:30大島発 19:45東京着(18:00横浜着)
- 運賃 2等片道2770円(横浜発2650円)+輪行自転車500円
- 熱海・伊東と大島を結ぶ高速ジェット船
- 調布飛行場と大島空港を結ぶ飛行機 参考URL
- 便数:1日3便
- 所要時間:約30分
- 運賃:片道11800円, 5kg以上の超過荷物は1kgにつき210円のため、自転車を持ち込む場合は最低でも1000円程度の超過料金はかかってしまううえ、サイズは3辺合計で1メートルまでのため、ロードバイクの輪行ではまず不可能
今回は日帰りで滞在時間が長く取れる手段として、金曜夜発大島行きフェリー利用、大島発熱海行きジェット船を利用するルートをとることにした。
特に早朝に島に到着できるため、時間的な余裕が大きい。(滞在時間は6時から16時10分までの約10時間!) - 東京・竹芝桟橋から高速ジェット船 1~3参考URL
- ルート
伊豆大島は一周44キロとそこまで大きな島ではないものの、一周ルート東側は、標高差300mは余儀なくされたり、中央には火山の三原山があったりと、見所を効率よく回ろうと思うと、なかなかルート取りに迷うところ。さらに、伊豆大島には2つの港があるものの、当日まで、どちらの港が使われることになるかわからないというお楽しみまでついてくる。
今回は、三原山に上ることを第一目標としたルートをとることにした。
結局当日はフェリーが島北東の岡田港着、そのほか日中の船は島西部の元街港から出航することとなったため、まずは岡田港から三原山登山道路を登り、三原山山頂口までヒルクライム。三原山のハイキングを楽しんだ後は、東側へ下り、残り島半分を一周するコースとなった。途中、思いつきで「月と砂漠ライン」に寄り道したため、思いのほかタイトな行程となった。 - 時系列
- 金曜(2月28日)22:40
みなとみらい線日本大通駅まで輪行し、そのまま大桟橋まで徒歩8分の道のりを、輪行袋かついで向かう。
ある意味、もっとも疲れた行程だったかもしれない笑 - 22:45フェリーターミナル着
中はがらんどうとしており、東海汽船関連の窓口のみ開いていた。ここで、同行者と落ち合い、フェリーチケットを購入
なお、食料等を調達したくても、フェリーターミナル内には売店はなく、少しはなれたコンビにまで歩いていかなければならない。事前に買出しをしてからターミナルに来るほうがいいかもしれない。 - 23:20 係員の呼び出しに従い、フェリー乗り場まで向かう
ここも、2階から1階まで降りた後、タラップまで150mほど歩かなければならず、輪行自転車もちとしてはしんどい
金曜夜ということもあって、結構人が多い。釣竿を持った人も多数いた。
みなとみらいの夜景をバックに、さるびあ丸が入港してきた。
輪行袋に入れた自転車を船内に入れる場合は、指定の場所に置くこととなる。なお、裸の状態の自転車を預けることも可能だが、値段が高いうえ、事前に予約をしなければならないらしい。 - 23:30 横浜港出航
2等船室の様子
一応船内にも食料品自販機があるため、菓子・菓子パン、冷凍食品・
カップ麺は調達可能。
でも出港後30分ほどで消灯するのでゆっくりと食べている時間はなさそうだ。
毛布を100円で借り、就寝した。 - 6:00 大島岡田港到着
このまま港周辺にいても仕方がないため、三原山へ向かう - 6:40 地図で現在地を確認し、三原山へ向けて上る。
三原山登山道路へは、基本的に標識に従ってゆけば問題ない。
本格的な登坂開始するも、終始傾斜は緩めなのが救い
標高400m ほどになってくると、路肩に雪が表れて驚いた。
伊豆諸島は南国的なイメージを持っていたが、冷静に地図を見れば、伊豆半島と大差ないので、きちんと冬は訪れるようだ(当たり前) -
7:50 ゆっくりと仲間と話しながら登坂すること1時間余り、牧場の景色が見えてきた
三原山の展望ポイントで写真を撮る -
8:00 三原山頂上口到着
観光地らしく、売店等があったが、この時間帯ではどこも開いておらず、相変わらず補給は自販機でしかできなかった。
ここからは、伊豆半島や、富士山の展望が楽しめたが、あいにく空気がかすんでおり、写真でははっきりとおさめることはできなかった。パノラマの案内板自転車をバックに1枚
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8:20 三原山トレッキングへ出発
三原山頂上口はあくまでも登山口であって、標高は500mあまり。ここから標高700m以上の山頂までは徒歩で向かわなければならない。
今回は時間があったので、火口見学道および、火口一周コースをめぐることにした。
頂上口からの三原山。まだまだ距離が離れている。
ここからは自転車は進入禁止。 -
8:50 三原山火口外輪山に到着 まずは火口見学へ
火口を見学する。
赤茶色とこげ茶色を繰り返す独特な色合いの火口壁が特徴的で、ところどころから湯気?が立ち上がっていた。 なお、1枚の写真に収まりきらない規模で、2枚に分けて写真を撮った。火口見学後は火口周辺を一周する。
火口一周コースからの展望はすこぶる良く、伊豆大島の海岸沿いを見下ろすことができる。
こちらは東側の溶岩流らしきものが見え、あまり人気がなさそうな様子。
火口に接近できる場所もあった。火口を別アングルから撮影。なお、ここは火口に水がたまったりしている様子はなく、多くの土砂が火口へ向けてなだれ落ちている様子が観察できた。
こちらは裏砂漠と呼ばれる領域方向を撮影。ただただ黒い砂と雑草が生えているだけの異様な世界が広がっている。
途中、地殻変動を観測する装置が置いてあった。プリズム間で光を送りあって異常を感知しているのだろうか。なお、直近の噴火を起こした火口は、別方向にある。
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10:20 たっぷりと三原山の散策を終え、頂上口へと帰還
今日の出帆港が掲示されており、「元町港」と判明!
これで晴れて温泉から6キロ自転車に乗る必要がなくなった! -
10:50 伊豆大島東側へ向けてダウン開始
爽快なワインディングロードのダウンが続く
途中、牧場では馬が放牧されていた。 -
アジサイロード方向へと右折することに注意!
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11:05 大島の桜株へ寄り道。
不思議な枝の伸ばし方をした桜を拝むことができた。 -
11:15 寄り道を終え、大島一周道路へ復帰。 ここからは、大島一周道路でもっとも標高が高いルートとなるため、再び、上り坂が始まる。
先ほど山上から見えていた裏砂漠の入り口が見られたが、許可者以外は進入禁止。
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11:45 月と砂漠ライン入り口到着
正直、まったくマークしていなかったが、説明書きを読んでみると、、、
どうやら先ほど三原山から見えていた、裏砂漠の近くまでいけるとのこと。
駐車場まで3キロということで、寄り道して見ることに -
登坂中の1コマ
おそらく今回最も斜度がきつかったのではなかろうか。写真で斜度が伝わるかな・・・。 - 12:10 駐車場到着
ノーマークの上り坂は想定外の斜度でかなり体力を奪われた・・・
なお、駐車場手前では、普通の舗装ではなく、コンクリの簡易舗装で、振動が大きく上りづらい
駐車場からは写真のような砂道を歩くことになる。 -
裏砂漠展望地に近づいた。
まるで日本でないような風景が広がっていた。
圧倒的な砂の景色と、下界に見える海という、ここでしか見ることのできない風景だった。なお、ここは漂流教室のロケ地にも使われたのだとか。
あまりのんびりしていると、昼食、および温泉に間に合わなくなるので、10分ほど景色を堪能し着た道を戻った。 -
12:45 大島一周道路復帰、ここからは下り基調と信じて先を急ぐ
多少のアップダウンを経て、最後は南端の港「波浮港」へ向けて一気に300mのダウン。
ダウン先には、筆島と呼ばれる、海面から筆が突き出たような風景を見ることができた。 写真のとおり、大島東側は断崖絶壁。道路が山の上を走らざるを得ないことがよくわかる。 -
13:10 波浮港周辺で食事にありつけそうなところがなく、昼食をあきらめかけたとき、「成田屋食堂」の看板が目に入って、即効入店。
地域向けの食堂といった感じで、観光要素は一切なし。「海鮮」系統の料理を心の中では期待していたものの、メニューにはそんなものはなかった。
変わりに野菜炒め定食(1150円) を注文。
圧倒的なボリュームで、店のおばさんに、これから自転車で向かう方向を確認された。
時計回り方向だどだと伝えると、安心した様子で「安心して"全部"食べれるね」との言葉をかけていただいた。(※反時計回りだと、これから300mアップの上り坂が待ち構えている)
そこまで声をかけてもらうと、完食せざるを得なかった。(汗
昼食後は多少のアップがあり(50mくらい?)、元火口だった波浮港を見晴台から見下ろした。 -
14:25 大島一周道路最後の目玉、地層切断面に到着
通称「バウムクーヘン」とのことだが、まさしくそのとおりな風景。
噴火を繰り返しながら、たまった地層をまじまじと眺めることができ、非常に興味深い。
反対側から眺めると少し違った趣に。 - 14:50 元町港に到着
16:10の高速船チケットを購入し、風呂へと向かう - 御神火温泉 到着
本当は浜の湯という温泉に入りたかったが、水着が必要だったため、こっちの温泉に入ることにした。
なお、少し設備のある銭湯のような感じで露天風呂もなく、これで1000円は少し高いかも(しかもロッカーは有料式)。プールなどもひっくるめた価格設定のため、風呂だけを目当てに入るには少し敷居が高いかもしれない。 -
16:00 身を清め、輪行状態にした自転車を担いで、高速船乗り場へと向かう。
横浜と同じく、ここでも結構な距離を歩かなければならない。
結構な人で、順番に乗船する。(入り口では島の美女が送り出してくれる)
順番待ちをしている間に、1機の飛行機が飛んでいった。おそらく調布飛行場へと向かうのだろう。
定刻ぎりぎりに高速船内に乗り込み熱海へと向かった。 - 感想
なによりもまず、東京にいる間に、伊豆大島にいけて大満足だった。週末の金曜日出発で、気軽に離島旅を味わえるところがすばらしい。また、火山特有の風景を見ることもでき、日帰り離島旅としては、今まで訪れた中でもかなりの満足度だった。
三原山のヒルクライムも、上りやすく、展望が開けるので、お勧めではあるものの、個人的には月と砂漠ラインをオススメしたい!
斜度もきつく、上り坂はしんどいが、まるで地球じゃないような風景を味わうことができる。特に観光地化もされておらず、自然のありのままの姿を味わうことのできる場所だった。ぜひとも伊豆大島をサイクリングする人には訪れてみてほしい。
関西にいる間はあまりなじみがなく、関東の観光地といったイメージを持っていた大島だが、予想と反して観光地化されていなかった。普段の週末を使うだけでのんびりとした島特有の雰囲気や、圧倒的な自然の力を実感できるので、少し味のあるサイクリングコースとしてお勧めしたい。(その際は歩きやすい靴もお忘れなく!)
以上